録音機の性能
ICレコーダーは一般的にデジタルボイスレコーダーとも言われる録音機の事です。
従来のようにテープに録音する訳ではなく、本体に内蔵されているICメモリに音声ファイルとして記録(録音)します。
形状は様々で、一般的にはテレビで記者がインタビューの際に手で持っているようなスティック型の物が多いのですが、他にも本体が小型の物やボールペン、腕時計の形をしている擬似品など多くの種類が存在しています。
録音機の長所(メリット)は
録音機には多くの長所があります。
まずは、テープでは考えられない長時間録音が可能だという事が挙げられます。内蔵メモリの容量にもよりますが、2GBで200時間以上の録音が可能です。
ただし、電源が電池の場合は電池の寿命が先に来ますので、メモリいっぱいに録音するためには複数回の電池交換を要します。
録音機にはACアダプター付属の物もありますのでACアダプターを使用すると電池寿命の心配はないのでメモリが満タンになるまで何百時間でも連続使用ができます。
次の長所として完全無音が挙げられます。
中でテープが回っている訳ではないので全くの無音で録音をします。
ただし録音中にランプが点滅や点灯する物もありますので、光が気になる場合はテープなどでふさぐ必要があるでしょう。
またVOX(音声起動)録音も長所の1つです。
周囲に音がある時だけ録音し、周囲が無音の時にはスタンバイ(待機)になるので、後から回収して聞く際に音がある時のみを効率よく聞くことができます。
残る長所としてパソコンとの連動性が挙げられます。
多くの録音機にはUSBケーブルが付属しているので、パソコンへの転送が瞬時に行え記録の保存が簡単にできます。
また、音声ファイルとして記録されているのでパソコンで再生すると早送りなども簡単にできます。
録音機の短所(デメリット)は
録音機のデメリットとしては集音力があまりよくない事が挙げられます。
そもそも録音機は製造メーカーの方で「隠して使う」ことを前提には作られていません。
会議の際机の上に置いたり、インタビューのマイク代わりに使ったりと表に設置するのが前提となっています。
従って隠して使う場合には集音力が著しく低下します。
隠す場所によっても異なりますので一律には言えませんが、音が遮音されればされる程集音力は低下します。
どうしても録音機を隠して設置しなければならない場合はできるだけ通気性のよいとこに隠すことをオススメします。
音も空気と同じ性質がありますので、空気の通るところは音も通りやすく、逆に空気の通らないところは音も通りません。
録音機と盗聴器
録音機も大きく分類すると盗聴器と言えなくもありません。
ただし、電波式の盗聴器がリアルタイム(生)で設置場所の物音を聞くことができるのに対して録音機は後から回収して聞くしかありません。
逆に言うと生で聞く必要のない人は録音機などの録音機でも十分かも知れないという事になります。
ただし集音力では盗聴器より劣ることが前提になります。(最近では盗聴器と同等の集音力の録音機も登場しつつありますが。)
盗聴器の不得意な状況で録音機を代用する事も考えられます。
代表的な例としては車など移動している車両の盗聴が挙げられます。
電波式の盗聴器を移動している車両にしかけると、その電波を聞くために車両の数百メートル以内を常に付いて回らなければなりません。
そういう時に録音機を車両に設置すると、電波式ではないので付いて回る必要はなくなります。
ただし後から回収して聞くので、リアルタイムで車内の物音を聞くことはできません。
また、車内などでは目に付かないところに隠す必要があるので、実際の集音力も使ってみないと実証できませんのでご注意下さい。