盗聴器の豆知識とQ&A
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コンクリートマイクが使える壁の厚さは?
壁の厚さは関係ありません。問題なのは壁の構造です。
音は、それを伝えるものが緻密な(密度が高い)ほど良好に振動が伝わるという性質があります。線路に耳を当てると遠くにある列車の走行音を聞く事が出来るのが良い例です。
従ってコンクリート剥き出しの壁などが理想的で、驚くような厚さでも何ら問題ありません。それゆえ、コンクリートマイクという名前が付いているのです。
しかし壁がスカスカな構造であったり、2重になっていて間に空間があったりすると音が急速に弱まり、薄い壁であってもその性能を発揮できませんので、できるだけ密度の高いところを選んで下さい。
このような時は柱の部分、床や天井を試してみると良い結果が得られる事があります。
ガスや水道、空調などの配管もチェックしてみましょう。但し、水や空気の流れる音を拾ってしまう事もあります
盗聴発見は専門業者に依頼した方が良い?
まず盗聴発見器を使って、いろいろやってみる事を薦めます。
その上で、自分では手に負えないと思ったら業者に頼む事です。
業者といってもピンキリです。それを見分けるのにも、発見器の使いこなしの努力が役に立ちます。そして、その時に発見器の使いこなし方を教えてもらうと良いでしょう。
「そんな発見器ではダメだ」というような業者はダメです。
それと盗聴発見器を購入する時は盗聴器も同時に買い求める事を推奨します。
実際に盗聴器があるとどんな反応がでるかを感覚的に理解できるようにするためです。
また盗聴器の探知作業は定期的に何度も行う事が必要です。業者の費用を会社経費で落とせるのであれば良いのでしょうが定期的に依頼する必要がありますので、出来るだけコストを下げたいのであればやはり盗聴発見器が必要になってきます。
発見作業・手順に自信のない方や、スタッフの練習が必要な方は発見機だけではなく盗聴発信機も用意されると実際に盗聴電波がある状態で作業の確認ができるのでお薦めです。
受信できる距離は?
この質問は毎日多数寄せられています。
盗聴器は電波が微弱な事が条件として無線の免許のない人間でも扱えるという物なので、電波出力(距離)は高くありません。
また、電波の飛距離には使用環境(建物の構造や地形等)にも左右されるので、一概に何メートル届きますとも明示できません。
どうしても受信距離を伸ばしたい方は、指向性アンテナNY-399X3を受信機に装着すると1.4倍程に伸びますが、指向性アンテナは向けた方向に対して特化して性能を発揮しますので、盗聴発信機の方向にピッタリ向けておくことが条件となります。
VOX機能とは
VOX機能とは音声起動機能の事を指し、盗聴発信機にとって極めて重要な機能の一つです。
VOX機能を搭載した発信機は周囲に音がある時のみ電波を送信し、発信機周辺が無音の時には電波の送信を停止して待機(スタンバイ)状態に入ります。VOX機能搭載の盗聴器のメリットは次の2つがあげられます。
- 周囲に音がない待機状態時には電波を送信していないので、電池を無駄に消費しない。
- 個人や業者による盗聴発見の際、比較的発見されにくい。
現在の盗聴発見作業は盗聴器の発信している電波をスキャン(傍受)して行うものが主流なので、盗聴器が電波を発信していない時には発見作業は困難なものとなります。
VOX機能のデメリットとしては、周囲の音がごく小さくなると「無音」と判断して電波の送信を停止してしまう事や、停止状態(周囲が無音)から発信状態(周囲が有音)に切り替る時にわずかなタイムラグ(時間差)があり、音の冒頭を1~2秒程度逃がしますので、購入の際にはよくご検討下さい。
尚、一般電話用発信機は取り付けた電話が通話中の時だけ電波を発信しますので、特別にVOX機能は必要ありません。
VOS機能(VOX機能)とは
VOS/VOX機能とは音声起動録音機能の事を指します。
VOS/VOX機能を搭載した録音機は録音機周辺が無音の時は録音を停止しますので、周囲が無音状態の時の無駄な録音がありません。
従って録音機が持っている録音可能時間を有効に利用出来ると共に、再生時に無音時間帯を早送りで飛ばし聞きをする手間を省く事が出来ます。
ただし待機中にも録音中と同じ量の電池を消費しているので、VOS/VOX機能により電池の節約には役立ちません。(たとえ録音時間が1時間でも待機時間が9時間あれば10時間録音するのと同様の電池を消耗します)
音声監視(SVOS機能)とは
音声監視(SVOS機能)とは、音声を感知して録音を開始および停止する機能の事を指します。
音声監視(SVOS機能)設定時、録音待機中の消費電力は極めて少なく、従来では考えられないほど長時間の待機状態を維持できます。上記VOS/VOX機能との違いは、電池寿命に貢献するかどうかの違いとなります。
VOS/VOX機能の場合、周囲が無音で録音を停止(スタンバイ)している状態でも録音時と同様に電池を消耗するのに対し、こちらの音声監視(SVOS機能)ではほとんど電池を消耗しません。
電池寿命を優先される方にはこちらをお勧めします。ただし、録音される(周囲に音がある)時間に比例して電池寿命は短くなるのでご注意下さい。
アンテナの種類
受信機には盗聴電波を受信するためにアンテナが付いています。標準ではヘリカルアンテナが付属しています。
ヘリカルアンテナは図中央のようにアンテナを垂直に立てた状態で水平方向に周囲360度に対しての受信が有効です。FMラジオや自動車のラジオアンテナと同じ原理です。一番オールマイティなアンテナですが、電波がどの方向から発信されているのかはわかりません。また受信角度が広い分受信感度が落ちます。
これに対し指向性アンテナ(八木アンテナ)は図上右のようにアンテナの軸方向に対しての受信が有効です。家庭用のテレビのアンテナと同じ原理です。微弱な電波の受信に強く、電波の発信源の特定も可能です。遠距離からの微弱な盗聴電波の受信や車両用発信機の追跡に威力を発揮します。
盗聴電波の受信の場合、標準アンテナの約1.4倍の距離でも受信が可能となります。ただし向けていない方向からの電波の受信は困難なので、指向性アンテナを使用する際には盗聴発信機の方に向けてはじめて威力を発揮します。
デジタルボイスレコーダーから音はする?
デジタルボイスレコーダーからの動作音は全くありません。
デジタルボイスレコーダーは電子回路と記録用ICチップで構成されています。従ってカセットテープを使った録音機のように、録音開始や停止時の「カチッ」といった音やモーター駆動音などは一切ありません。完全に無音です。
ただし録音開始時や録音中に録音ランプが点灯する機種もありますのでので、点灯を避けたい場合は本体の録音ランプを 布テープなどで塞いで下さい。
対象の現在位置を知りたい(1km以内での追跡)
対象が車であることがほとんどと思いますが、その現在位置を知りたい場合大まかに2つの方法があります。
1つは車両追跡装置を使って発信機の電波の到達範囲内に入り車両の位置を特定する方法です。
この場合、追跡する者は受信機で音の強弱を聞き分けながら位置の特定をすることとなりますので、対象車両が移動している場合は困難(ほぼ不可能)となります。
つまり停車中の車の位置を特定することが前提で、なおかつ対象車両から1000m以内に入らないと特定作業ができません。
また、音の鳴り分けで方向を特定するのは決して簡単ではないので事前に十分に練習をして慣れておく必要があります。
ぶっつけ本番でできるほど簡単ではなく、ある程度の技術を必要とします。
- 車両追跡Rセット(追跡距離600m以内用) ※販売を終了しました
- 車両追跡Sセット(追跡距離1000m以内用) ※販売を終了しました
もう1つの方法は以下の項目でも紹介するGPSを使った方法があります。
当店で取り扱っているGPS端末は、パソコンやスマホでログインするとリアルタイムで対象の現在位置を取得(確認)でき、その情報を端末が一定期間記録もするのでデータとして保存も可能です。
車にGPS端末を設置したい場合には、強力なマグネットを装備した大容量の電池ボックスとのセットも販売しております。
対象の現在位置を知りたい(GPS方式)
対象が車であれ人であれ、その現在位置をリアルタイムで知りたい場合は、GPSを搭載した端末が必要となります。
当店では標準タイプ(箱型)のGPS端末とカード型のGPS端末を用意しております。
■標準(箱型)タイプ GPS端末 map-station2
■カード型タイプ GPS端末 map-station2-card
■標準(箱型)GPS端末と電池ボックスセット map-station2-set
車に設置する場合は、この標準(箱型)のGPS端末と電池ボックスのセットがお勧めです。
大容量電池ボックスは電池寿命を5倍に延伸し、また強力なマグネットを装備しているので車への設置をアシストします。
GPS端末の商品商品一覧ページはコチラ
指定した機器に盗聴器を組込んで欲しい
一般家庭の機器であればほとんどの機器に組込み可能です。
基本的にお客様から対象機器を送付して頂き、当店で組込み作業を行います。
組込み作業は約1~2日間かかります。まずはご連絡下さい。
他人の携帯電話の会話を聞きたい
残念ながら、現在では携帯電話の通話内容を第三者が傍受する手段はありません。
昔のアナログ電波の頃は多機能受信機で傍受することができたのですが、現在はデジタル電波になっていますので、もし受信できたとしても信号音のみで何を話しているのかは分かりません。
デジタル信号を言語として認識可能な音声に変換できるのは通信会社のみですので、現在の携帯電話の通話内容を傍受することは物理的に不可能なのです。もし携帯電波を盗聴できるという業者がいるならば、それは詐欺であると判断して下さい。(本当にデジタル信号を第三者が音声に変換できたとしたら、その携帯会社は社会的信用をなくして存続の危機を迎えることでしょう)
唯一可能なのは盗聴器を部屋にしかけて、携帯で話している部屋の音声を集音して近くで聞くということになりますが、この方法では当然ながら部屋で話している人間の会話しか集音できないので通話相手の音声は拾えません。(一方通行の会話のみとなります)
これが現在の携帯電話の盗聴の限界です。
他人の携帯電話のメールを見たい
残念ながら、現在では携帯電話のメールを第三者が受信する手段はありません。
これも上記(携帯電話の盗聴)と同じような理由で、メールの内容が第三者に傍受されるなんて事態が発覚したら、その携帯会社の存続にかかわるような重大事象です。