大阪国際女子マラソン
先週の日曜日、オリンピック代表選考レースである大阪国際女子マラソンが開催されました。 コースが今年から一部改良され、記録の出やすい大会になると言われてました。 そんな中、注目の選手は福士、重友、野尻、坂本といったところだったでしょうか。 福士は言わずと知れた日本中距離界のエースで、5000m、10000m、ハーフマラソンでは圧倒的な強さを誇っています。 ただし、スピードがあるランナーがマラソンでも強いかと言うとそうでもなく、福士のマラソン挑戦は過去全てが失敗に終わっています。 世界では10000mの選手がマラソンに転向して成功している例も多く、日本でも渋井や赤羽など前例もあるのですが、福士がマラソンに適応できるかどうかは未だ実証されていない訳であります。 昨日のマラソンはコース変更とペースメーカーの堅実な先導があり、選手・大会・視聴者の望む「ハイスピード」なレースとなりました。 もちろん世界で戦うためには克服しなければならないペースです。 ペースメーカーが20キロを過ぎて離れ、そこからは重友と福士の一騎打ちの展開となりました。 常に重友の後ろに着いていた福士を誰もが「余裕を持ってる」と見ていた訳ですが、25キロあたりから重友のペースに着いて行けずずるずると遅れて行きました。 言うなればこれが福士のマラソンにおけるパターンであり、克服すべきハードルなのです。 25キロ過ぎてからの落ち込みをいかに無くすか・・・今回も克服できてませんでした。 高橋尚子が金メダルをとった頃に比べてアフリカ勢などが台頭し、一気にスピード化が進んだ女子マラソン界において、日本人が世界と戦うためにはマルチな才能ではなく一芸に秀でている必要があり、福士のスピードこそその一芸だと思って応援していました。 しかし今回も繰り返された失敗により、福士の今後のマラソンに対して絶望的な観測しか持てなくなりました。 過去のレースで弱点が判明し、それを克服すべくトレーニングしても同じ結果になるという事は、もはや能力の限界だと思うからです。 これで日本に世界と対等に戦える武器を持った女子選手はいなくなったとも思います。 重友や木崎が代表に選ばれた場合、もちろん応援しますが世界のスピードに着いて行けるイメージがわきませんから。 こんな私の素人意見をよそに、オリンピックで先頭集団を走る日本選手を見てみたいですが、おそらく無理でしょうね〜。