ソフトバンクホークスが優勝しました
接戦続きで最終戦までもつれた今年の日本シリーズは、ソフトバンクホークスが中日を下して8年振りの優勝を勝ち取りました。 「外弁慶シリーズ」と形容された今年の日本シリーズは、第6戦までお互いのホームチームが負けるという前例のない戦いとなりました。 最終戦に中日が勝つと、史上初の「外弁慶シリーズ」が完結するところでしたが、ホームのホークスが制し日本一となりました。 今回のシリーズを振り返ると、これまで記憶にないほど接戦の多いシリーズでした。 1点の重みが最後まで響く試合ばかりで、ある意味重たい試合が最後まで続きました。 投手が良くて「投手戦」だったのか、打撃陣が不調で「貧打戦」だったのかは評価が分かれるところでしょうが、あえて「投手戦」だったと思いたいです。 中継ぎから抑えに関しての投手スタッフは中日・ホークスともに差がなかったと思いますが、勝敗の分かれ目は先発投手の層の厚さの差だったと思います。 具体的には5人目の先発投手への信頼度でしょうか。 ソフトバンクは2勝2敗で迎えた名古屋ドームでの第5戦に山田を先発させ、和田・杉内を6・7戦に温存させました。 一方の中日は第一戦に先発したチェンを中4日で登板させました。 中日の思惑としては、チェンで勝って王手をかけ、エースの吉見で優勝するという事だったと思います。 ホークスの思惑としては、5人目の先発投手を使い、負けたとしても和田・杉内に十分な休養を与えて登板させたかったのだと思います。 結果的には山田で勝ったホークスが王手をかけ、和田・杉内が連敗しなければ優勝という有利な状況を作ることに成功しました。 この中日とホークスの戦略の差が5人目の先発投手の質の差だったと思うわけで、5人目に信頼がなかった中日はチェンで行かざるを得なかったと思うわけであります。 このように考えると、第7戦までもつれた今年のシリーズではありましたが、その勝敗以上に両チームに差があったのではないかとも思えてきます。 投打において中日を圧倒したソフトバンクホークス、FAなどによる主力選手の流出が危惧されていますが、今から来年の戦いぶりが楽しみです。