「中東の笛」はなかった
昨日(今日の未明)、ロンドンオリンピックのU−22サッカーアジア地区二次予選がクウェートで行われました。 今回の予選はホーム・アウェーの2戦の合計で勝敗が決まり、点数が並んだ場合はアウェーゴールの多い方が勝ちとなります。 日本で行われた第一戦は3−1で日本が勝ちましたので、昨日のアウェーのクウェート戦で0−2で負けると得点が並び、アウェーゴールの差で日本が敗退するという計算になります。 実際の試合では前半で日本が先制点を挙げたので、3点失点さえしなければ勝ちあがるという理想的な(楽な)展開になりました。 ところが後半クウェートに2失点を喫し、2試合合計4−3でからくも二次予選を突破しました。 ちなみにクウェートがもう1点とってたら、2試合合計4−4となり、アウェーゴールも同じなので延長戦→PKで決着をつけなければなりませんでした。 逆に日本がもう1点とっていれば2試合合計で5点となり、クウェートがさらに2点とっても2試合合計で5点で、アウェーゴールの差で日本が勝ち上がるので、クウェートは3点とって2試合合計で6点とらねばならないという厳しい状況に追い込める計算です。 つまり、今回のホーム・アウェー方式の予選ではアウェーゴールというものの存在が非常に大きく、勝敗を分けるという事ですね。 今回のクウェートでのアウェーの試合について、事前に「猛暑」と「中東の笛」が懸念されていました。 「猛暑」は気象コンディションなので仕方のない事ですが、「中東の笛」とはこれまで日本が中東の試合で経験して(辛酸をなめて)きた、不可解な判定の事です。 昨日の試合、ライブで映像を見ながら「中東の笛」が吹かれるかどうかを自分なりに検証してみました。 結論から言うと、今回「中東の笛」はありませんでした。 主審の笛は非常に公平で、クウェート選手のペナルティーエリアでの転倒もシュミレーションとしてイエローカードを出してましたし、クウェートに与えられたPKも明らかに日本の反則だったので納得できるものでした。 今回の主審はウズベキスタンの方で、ワールドカップでも主審を務めた経験のある優秀な審判らしく、まさに公正なジャッジでした。 「中東の笛」というグレーで怪しいものは今後なくなっていくのではないか?とさえ思わせてくれました。(今後の中東での試合を見なければ判断できませんが) しかし、「中東の笛」がなかったという事は今回の1−2で負けたという試合結果は実力という事になり、2試合合計で4−3と1点差だったのも実力となります。 この世代(U−22)はもともと評価が低くあまり期待されていなかった世代なのですが、「このチームにはまだまだ伸びしろがあり、確実に成長している」と解説者の金田さんも言っていたので、今後に期待したいと思います。 そして、この世代から将来の日本代表に入る選手が多く育って欲しいとも願います。