VOX(音声起動)機能とは
よく聞くVOX(音声起動)機能について考えてみます。
VOX(音声起動)機能とは
VOX(音声起動)機能とは、読んで字のごとく音声に反応して起動する機能のことを言いますが、厳密に言うと音声を含め全ての物音に反応します。
人の音声だけではなく機械の発する音や自然の音も含め全ての音で起動します。
VOX(音声起動)機能搭載の盗聴発信機は周囲に物音がある時のみ電波を送信し、周囲が無音の時には電波の送信を停止し待機状態に入ります。
VOX(音声起動)機能の録音機や録画カメラの場合も盗聴発信機と同じく、周囲の音に反応して起動します。
VOX(音声起動)機能の長所(メリット)は
VOX(音声起動)機能にはさまざまなメリットがあります。
まず、効率がよいという事です。
録音機の場合は特にそうで、回収して後から聞く時に物音がある時だけ録音されているので無音状態の時間を早送りする手間が省けます。
盗聴電波を録音する時にもVOX(音声起動)機能は有効な手段です。
また、盗聴発信機のVOX(音声起動)機能のメリットとして、電池の節約と盗聴発見されにくいことが挙げられます。
電池の節約については、周囲が無音の時には電波の送信を停止するので、その分電池の消耗を軽減することができます。(録音機のVOX機能の場合は周囲が無音で待機状態に入っている時も録音中と同じ程度の電力を消費するので電池の節約には貢献しません。)
また、盗聴発見されにくい理由は現在の盗聴発見作業は実際に盗聴器が発信する電波をサーチして発見するので、VOX(音声起動)機能搭載の盗聴発信機で周囲が無音の時には電波を送信していないので盗聴発見されにくいという訳です。
ただし盗聴発見の際にプロの業者のように音がある状態にして発見作業をされると、VOX(音声起動)機能搭載の盗聴器と言えど簡単に発見されてしまいます。
VOX(音声起動)機能の短所(デメリット)は
基本的にはいいこと尽くめのVOX(音声起動)機能ですが、数少ない短所として音声起動のわずかなタイムラグが挙げられます。
VOX(音声起動)機能は周囲の物音に反応して起動しますので、物音の最初の1秒〜2秒程度を聞き逃す可能性があります。
つまり物音が発生したその瞬間には起動しきれないという訳です。
それともう一つの短所として、周囲の物音がごく小さくなるとVOX(音声起動)機能が働いて待機状態に入ってしまう事が挙げられます。
ごく小さな物音も小さいなりに聞き続けたいという方には、VOX(音声起動)機能は必要ないのかもしれません。
盗聴器専門店としてVOX(音声起動)機能を考える
長年盗聴器や盗聴発見器を販売してきた専門店としての見識から考察すると、やはりVOX(音声起動)機能は極めて有効な機能と言えます。
上記で紹介した通り、メリットは多いのにデメリットが少ないというのが全てを表しています。
ただし、盗聴器を使用する環境や目的は様々なので万人にオススメできる訳ではありません。
VOX(音声起動)機能のタイムラグにより聞き逃した1〜2秒が必要な場合もあることでしょう。
盗聴発見対策としても上記の通りプロの業者や詳しい方には抵抗できませんが、素人の発見からは逃れることができるかもしれません。
より確実に盗聴発見対策を考えている方にはVOX(音声起動)機能ではなく、リモコン(遠隔操作)式の盗聴器がありますので、そちらをご検討いただければと思います。